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【7月度マイベストTV賞】-「GALAC」2019年11月号

放送批評懇談会の正会員とGメンバーが投票。
得票数の 「ベスト3」 が月間ノミネート番組になり、年間のベスト1がマイベストTV賞に輝く!

■選出された番組
金曜ドラマ「凪のお暇」(TBSテレビ)
●キャストは脇役に至るまでよく考えてあって、隅々まで手を抜かずに作ってある。登場人物の役作りが徹底していて、音楽も含め世界観が素晴らしい。漫画も読んだが、ドラマになってさらに良くなったと思う。

あさイチ プレミアムトーク「久米宏」(NHK総合)
●「ニュースステーション」での久米宏さんの切れ味を懐かしく思った。特にNHKの立ち位置についてのズバズバ発言に喝采。

ドラマ10「これは経費で落ちません!」(NHK総合)
●NHKはタイトルで攻めているものが多く感じるが、期待を上回る出来だ。コメディタッチだが、主人公の人間関係や仕事のさまざまなやり方が映し出されていてとても見応えがある。

■話題になった番組
NHKスペシャル シリーズ スペース・スペクタクル 第2集「見えた!ブラックホールの謎」(NHK総合)
●専門的な知識を持ち合わせている人にとっては物足りないかもしれないが、前々回の「はやぶさ」にしてもニュースを興味深く見るきっかけになるので、夏休み中の子どもにもよい番組だったと思う。

プロフェッショナル 仕事の流儀「家電の命、最後まで~電器店主・今井和美~」(NHK総合)
●今のご時世、ここまで徹底的に家電を修理する職人がいるとは驚きでもあるし、尊敬する。何より家電を愛しているのが伝わってきて、幸せな気持ちになった。

バリバラ「教えて★マーシー先生」(NHK Eテレ)
●誰もが何かにこだわりを持っていて、それが一種の依存の形であると考えれば、誰もが紙一重な存在なのだと気づけるが、なかなかそこまで考えが及ばない。

サンバリュ「50日間で女性の顔は変わるのか!?」(日本テレビ)
●今回は女性だけだったけれど、人間というのは置かれた環境や外的要因で、見た目はもちろん心持ちのありようも変わっていくものなんだと実感した。

テレメンタリー2019「山小屋弁護士〜65歳、“自分の生き方”を貫く男〜」(テレビ朝日)
●他の弁護士が手を付けない案件を扱ってきた弁護士が都市にあった事務所をたたんで山奥に住居を移し手弁当で殺人事件の再審請求に挑んでいる。こんなドラマのような弁護士がいるんだと感動。

「霜降り明星・粗品が今一番やりたい企画TV〜R-1ぐらんぷり2019優勝者特番〜」 (関西テレビ)
●ゼロ年代のアニメやゲームへのリスペクトを感じ、若々しくて新しい。“第七世代”らしさを発揮し続けている粗品もすごいが、この企画を通した制作陣もすごい。

北海道150年記念ドラマ「永遠のニシパ」(NHK総合)
●短い時間で北海道とアイヌのことを愛おしくさせてくれたドラマ。まだまだ日本には埋もれている歴史がある。

ABUアジア子どもドラマシリーズ2019「まいご。」(NHK総合)
●「なつぞら」も制作する押田友太ディレクターの脚本・演出が光る。いにしえの少年ドラマシリーズにも通じる内容は、夏休みの子どもの目にどう映るだろうか。

BS時代劇「大富豪同心」(NHK BSプレミアム)
●以前はこのような明るい作りの時代劇をたくさん見た気がする。楽しく視聴している。

「あなたの番です―反撃編―」(日本テレビ)
●半年と初めに聞いたときは長すぎると思ったが、今では次が気になる一番注目しているドラマだ。視聴者がSNSなどで犯人探しの考察を発信しているのもよい。毎話ヒントがあるように思えてとても面白い。

金曜8時のドラマ「警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜SEASON4」(テレビ東京)
●「マンガっぽさ」がたまらなく面白い。それでも、迫力のある場面には力を入れているのがわかり、好評価。

「百合だのかんだの」(フジテレビ)
●キャスティングの妙が光る。ストーリーも、ストーカーや彼氏との関係、教授との関係などさまざまな伏線が張られており、どう回収するのか注目。

連続ドラマW「湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー」(WOWOW)
●ある事象に対する多様な目線を、多彩な女優陣が恐ろしくも優しくも見せてくれる。少しホラーテイストもあってゾッとするところに引きがある。

★「GALAC」2019年11月号掲載