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【8月度マイベストTV賞】-「GALAC」2020年12月号

放送批評懇談会の正会員とGメンバーが投票。
得票数の 「ベスト3」 が月間ノミネート番組になり、
年間のベスト1がマイベストTV賞に輝く!

■選出された番組
木曜ドラマF「おじさんはカワイイものがお好き。」(読売テレビ)
●年齢に関係なく、人生でとても大事にしたいことを伝えてくれている。「人の好きを大事にするって難しい」「好きをあきらめない」などのセリフにあるように、一人ひとりの好みを尊重し合うことの大切さや、人と人が出会って親しくなるときに距離を縮めていく逡巡を繊細に描いていて、胸に迫る。

木曜劇場「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(フジテレビ)
●患者と薬剤師をめぐるエピソードの一つひとつが丁寧に描かれていて、単なる啓蒙ドラマになっていないところがいい。

ETV特集「“焼き場に立つ少年”をさがして」(NHK Eテレ)
●結局少年に巡り合うことはできなかったが、資料の発掘や聞き込み、写真の撮影場所の特定など丁寧に調べ上げる過程は、さすがNHKだと思った。各分野の専門家はいるが、ドキュメンタリーとして番組化するなかで彼らを紡ぎ合わせ成果を得ていくのは放送の大事な役割だと感じた。

■話題になった番組
国際共同制作 特集ドラマ「太陽の子」(NHK総合)
●第二次世界大戦中、日本が原子爆弾の開発を行っていたことを初めて知った。キャストとスタッフが一丸となってわれわれに伝えたいメッセージがはっきりとわかる意欲作。三浦春馬さんのご冥福を祈る。

水曜ドラマ「私たちはどうかしている」(日本テレビ)
●心の奥では想い合っているのに15年前の事件が引っかかり本当のことが言えない関係性にキュンキュンする。毎回起こる事件が気になり、いつの間にかこのドラマの虜になり次の話が待ち遠しくて仕方ない。

木曜ドラマ「未解決の女 警視庁文書捜査官」(テレビ朝日)
●続編は新レギュラーも加わり、さらに賑やか、というかコミカル感が増したような感じで、話の展開に追いつくのが大変な場面もあるが、シリアスになり過ぎず、「文字」という特定の分野での捜査法は面白いと思う。

「竜の道 二つの顔の復讐者」 (関西テレビ)
●昭和のドラマを思わせる濃い復讐劇を、実力派のキャストが壮大に演じ切った。コロナ禍による撮影・放送延期を挟みながら熱気を失わず画面を創り上げた制作陣の苦労を思う。何より玉木宏と高橋一生の双子設定が大成功の要因。

NHKスペシャル「渡辺恒雄 戦争と政治~戦後日本の自画像~」(NHK総合)
●メディアの首領とも呼ばれたナベツネの戦争とその後、どのように政界とつながっていったかが、あの時代とともに生き生きと伝わってきた。ある種、特別なメディア人の記録。

たけしのその時カメラは回っていた「驚き!日本の戦争プロパガンダ」(NHK総合)
●劣勢の事実を伝えずたくさんの人を死に追いやったメディアの真実。今の日本の政権と重なるところがあり、やるせなくなった。同じ轍を踏まないでほしいと切に願う。

BS1スペシャル「少年たちの連合艦隊 日本海軍一の幸運艦 雪風」(NHK BS1)
●8月の終戦特番といえば戦争の不条理を描くものがほとんどだ。しかし「雪風」は戦争を懸命に生き抜いた2人の少年兵の日々が素直に描かれている。後付け解釈がなく、「戦い」と「生活」をストレートに取り上げたのが新鮮であった。

終戦75年スペシャル 第2部・綾瀬はるか「戦争」を聞く(TBSテレビ)
●15年前は戦争体験者の話を受け止めきれない表情だったが、今はしっかりと相手の目を見据えて話を受け止められているように見える、綾瀬はるかの人としての成長も垣間見え、継続することによって俯瞰できるということを感じさせてくれた。

テレメンタリー2020「盾はすいかも守れない~上陸できなかったイージス~」(山口朝日放送)
●ブースターの落下位置は調整できると説明していたのに、実際はそのために新たに莫大な経費と12年もの年月がかかるというお粗末さ。しかも、そもそも装置はまだ完成していない代物でパンフレットのみで購入を決定していたとは驚きである。

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★「GALAC」2020年12月号掲載